「この辺、なんか工事が増えてきたな」と感じている方、多いと思います。実は今、幡ヶ谷・笹塚・初台エリアでは複数の大規模プロジェクトが同時進行中なんです。街が変わるタイミングは、住む場所を考える絶好のタイミング。今回は確認できた事実だけを、きちんと整理してお伝えします。
笹塚駅南口|中村屋跡地の大規模複合開発
笹塚駅の南口、ご存じの方も多い「中村屋の東京工場跡地」エリアで、再開発が段階的に進んでいます。対象は3つの街区(A・B・C)に分かれた約3haの土地。
A街区:すでに完成しています(メルクマール京王笹塚)
2015年3月に竣工したのがA街区の「メルクマール京王笹塚」。地下2階・地上21階建てで、商業施設・区立図書館・オフィス・レジデンスが入る複合施設です。駅直結で、笹塚エリアの新しい顔になっています。
C街区:パークタワー渋谷笹塚(建設中)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | パークタワー渋谷笹塚 |
| 所在地 | 渋谷区笹塚一丁目(旧中村屋東京事業所跡地) |
| 規模 | 地上28階・地下1階/高さ約99.98m |
| 総戸数 | 659戸(1LDK〜4LDK) |
| 建築主 | 三井不動産レジデンシャル |
| 設計・施工 | 大林組 |
| 着工 | 2024年2月 |
| 竣工予定 | 2027年12月下旬 |
| 入居開始予定 | 2028年3月下旬 |
| 権利形態 | 定期借地権(約70年間) |
| 低層階用途 | 商業施設・オフィス・保育所など |
中村屋が三井不動産レジデンシャルに土地を賃貸する形(定期借地権)で進んでいる点は、購入を検討する際に確認が必要です。
Check
- 笹塚駅から徒歩3〜4分圏の再開発エリア整備で、周辺の歩行者動線・道路が改善される
- バス停・シェアサイクルポートの新設も予定
- 定期借地権付きのため、購入検討の際は権利内容の確認が必要
- B街区(笹塚ショッピングモール21)はC街区完成後に再開発検討フェーズへ
幡ヶ谷|旧オリンパス本社跡地マンション計画
幡ヶ谷駅から北西に徒歩約8分。水道道路沿いの広大な空き地(元オリンパス本社・工場跡地)に、大型分譲マンションが建設されることになりました。2025年に計画がまとまり、2026年6月時点では解体工事が完了し、仮囲いで囲まれた状態になっています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 計画名 | (仮称)渋谷区幡ヶ谷二丁目計画新築工事 |
| 所在地 | 渋谷区幡ヶ谷2-44-4(旧オリンパス本社跡地) |
| 規模 | 地下1階・地上15階建て/高さ約44m |
| 総戸数 | 430戸 |
| 延床面積 | 約38,224㎡ |
| 建築主 | 三井不動産レジデンシャル・日鉄興和不動産 |
| 設計・施工 | 長谷工コーポレーション |
| 着工予定 | 2026年9月下旬 |
| 完成予定 | 2029年11月中旬 |
| 駐車場 | 103台・バイク43台・駐輪場860台 |
オリンパスが2022年に約1haの土地を売却。三井不動産レジデンシャル(8割)と日鉄興和不動産(2割)が取得し、渋谷区のまちづくり方針と連携しながら計画が進められてきました。
七号通り公園の移設について
敷地の北側にある「区立七号通り公園」は、計画に合わせて敷地西側に移設されることが決まりました。現在の公園跡地には広場状空地と車両出入口が設けられる予定です。また、敷地の西側・南側の道路は6mに拡幅される計画です。
Note
この計画に対して、一部の地元住民から日照・風害・学校過密への懸念や公園移設への反対意見が上がっており、2025年9〜10月時点で区と事業者が住民説明会を開催していました。渋谷区は引き続き地域との対話を続けながら事業を進める方針としています。
初台・西新宿|超高層ツインタワー再開発
「初台エリア」として紹介されることが多い再開発ですが、住所は新宿区西新宿三丁目。ただし最寄り駅は京王新線「初台」駅で、初台エリアの住環境に直接影響するプロジェクトです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 事業名 | 西新宿三丁目西地区第一種市街地再開発事業 |
| 最寄り駅 | 京王新線「初台」駅 |
| 対象敷地 | 約4.6ha |
| 規模(A-1地区) | 北棟:地上63階・高さ約221m/南棟:地上62階・高さ約220m |
| 総戸数 | 約3,200戸 |
| 主な用途 | 住宅・商業・オフィス・保育所・防災広場など |
| 事業者 | 野村不動産・住友商事・東京建物・首都圏不燃建築公社 |
| 解体着工予定 | 2026年度〜 |
| 本体着工予定 | 2028年度 |
| 竣工予定 | 2035年度 |
東京オペラシティタワーと新宿パークタワーに挟まれたエリアに、高さ約220〜221mのツインタワーが建つ計画です。約4,500㎡の防災広場や、初台駅から新宿方面につながる歩行者デッキの整備も含まれています。
Check
- 初台駅から新宿駅方面への歩行者デッキが新設予定。周辺の回遊性が大幅に向上する
- コスト上昇の影響で設計見直しの情報もあり(2026年1月時点)。スケジュールは変動する可能性がある
- 2035年竣工予定のため、完成まで約10年のプロジェクト
エリア全体|玉川上水旧水路緑道の再整備
笹塚から代々木まで約2.6kmにわたる「玉川上水旧水路緑道」。整備から約40年が経ち、老朽化が進んでいることから、渋谷区が大規模な再整備を進めています。
設計を手がけるのは建築家の田根剛氏。コンセプトは「FARM(農園・育む)」で、地域住民が参加しながら使える空間づくりを目指しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象区間 | 笹塚緑道・大山緑道・幡ヶ谷緑道・西原緑道・初台緑道・代々木緑道(計約2.6km) |
| 総事業費 | 約110億円 |
| デザイン担当 | 田根剛氏(Atelier Tsuyoshi Tane Architects) |
| 最初の着工 | 2024年8月(大山緑道の一部) |
| 全区間着工目標 | 2026年度末まで |
| 工事進行状況 | 初台緑道・西原緑道の工事説明会が2025年12月に開催済み |
この緑道再整備は笹塚・幡ヶ谷・初台(ササハタハツ)の3駅エリアを横断して整備されるため、エリア全体の住環境・景観に直接影響します。工事期間中は緑道の一部区間が通行できない場合もありますが、完成後はエリアの価値向上につながるプロジェクトです。
本町地区|防災まちづくり計画
幡ヶ谷駅に近い本町エリアでも、渋谷区が主導する防災街区整備の都市計画が進んでいます。
Check
- 本町一丁目・幡ヶ谷二丁目地区:地区計画が決定(2025年)
- 本町二・四・五・六丁目地区:防災街区整備地区計画の変更が決定(2025年)
- 具体的な建て替え・工事スケジュールは各地権者の判断による段階的進行
防火地域の指定変更も含まれており、建物の不燃化・耐震化を通じた防災機能の向上が主な目的です。狭い路地が多く緊急車両が入りにくいエリアの改善に向けた取り組みです。
まとめ:街の変化と資産価値の話
今ご紹介した再開発・まちづくりを時系列でまとめると、こうなります。
| 時期 | プロジェクト | 場所 |
|---|---|---|
| 2024年〜 | 玉川上水旧水路緑道 再整備工事着工(順次) | ササハタハツ全域 |
| 2026年9月〜 | 旧オリンパス跡地マンション 着工 | 幡ヶ谷2丁目 |
| 2027年〜 | パークタワー渋谷笹塚 竣工(予定) | 笹塚南口 |
| 2028年〜 | 西新宿三丁目西地区 本体工事着工(予定) | 初台駅周辺 |
| 2029年〜 | 旧オリンパス跡地マンション 完成(予定) | 幡ヶ谷2丁目 |
| 2035年〜 | 西新宿三丁目西地区 竣工(予定) | 初台駅周辺 |
再開発が完了した街は、これまでの経験上、歩行者動線・防災性・利便性がまとめて向上することで中古マンションの相場にも影響が出やすいです。「今の価格で買えるか」という視点だけでなく、「10年後にこの街がどうなっているか」を踏まえて検討するのが重要だと思います。
「ここのエリア、実際のところどうなの?」という話は、幡ヶ谷ベースに直接聞いてもらうのが一番早いです。18年間この街を見続けてきたので、数字には出ない情報もお話しできます。
Note
「新築マンションも気になるけど、価格を見て中古に切り替えた」というご相談、最近増えています。笹塚の再開発物件は定期借地権付きという点や、価格帯など、事前に把握しておいてほしい情報もあります。幡ヶ谷ベースは新築の取り扱いはありませんが、エリアの新築動向もきちんと把握した上で、中古マンションのご相談に乗っています。まずは気軽に話しかけてください。
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