Highlight
+29万円 / 年(金利+1%)
借入5,000万円・変動金利0.975%・返済期間30年の月額返済は約160,200円です。金利が1%上がると、年間で約29万円(月約23,900円)増えます。変動金利は短期プライムレート(2026年8月にみずほ銀行が2.375%へ引き上げ)に連動します。固定金利・フラット35は、長期プライムレート(2026年8月時点で3.25%)に連動します。
Check
- 金利上昇が住宅ローンに影響するしくみ
- 変動0.975%・借入5,000万円の返済額が、金利上昇でいくら増えるか
- 変動・固定それぞれに向いている人の違い
- 「売る・持つ」を判断するための4つの軸
Contents
金利上昇って何?3分でわかるしくみ
「長期金利」「政策金利」「短プラ」「長プラ」……ニュースには、いろんな金利が出てきます。全部をバラバラに覚えようとすると、わけがわからなくなりますよね。でも、住宅ローンに絞ると、影響ルートはたった2本です。
日銀が金利を上げる
ニュースで見る「利上げ」です。
銀行の調達コストが上がる
銀行がお金を集めるときの金利が上がります。
住宅ローン金利も上がる
仕入れ値が上がったので、売り値(ローン金利)も上げる、という流れです。
その「売り値」には、2種類あります。
| 金利の種類 | 2026年8月時点 | 影響するローン |
|---|---|---|
| 短期プライムレート(短プラ) | 年2.375%(みずほ銀行) | 変動金利型 |
| 長期プライムレート(長プラ) | 年3.25%(みずほ銀行) | 固定金利型・フラット35 |
※ みずほ銀行の公表値です。金融機関によって数字が少し違うことがあります。
変動は短プラに連動、固定は長プラに連動します。この2本を頭に入れておけば、ニュースの「利上げ」が自分に関係あるかどうか、すぐわかります。
Honest Note
短プラは、銀行が優良企業に短期でお金を貸すときの基準金利のことです。2024年以前は1.475%が長く続いていましたが、日銀の利上げを受けて何度か引き上げられ、2026年8月には2.375%になりました。変動金利は、この短プラをベースに、各銀行が優遇幅を引いて決まります。
変動金利の人、返済額はいくら増える?
変動金利を選んでいる人が一番知りたいのは、「で、結局いくら増えるの?」だと思います。その前に、ひとつ知っておいてほしいことがあります。
01
5年ルール
金利が上がっても、返済額が変わるのは5年ごと。次の5年の区切りまでは、同じ金額を払い続けます。
02
125%ルール
5年後に返済額が変わるときも、上昇幅は「いまの返済額の1.25倍まで」が上限。急な増額を防ぐ仕組みです。
Check
- ただし注意——返済額が増えない分、「利息だけ払って元本が減らない」状態になることもあります。金利が高止まりすると、総返済額が大きくふくらむリスクがあります。「今は大丈夫」で安心しすぎないことが大事です。
- このルールは、すべての金融機関にあるわけではありません。多くの金融機関で採用されていますが、契約によって違います。金消契約書で確認してください。
では、実際の数字を見てみましょう。借入5,000万円・変動0.975%・返済期間30年を基準にしています。
| 金利 | 月額返済 | 現在との差(月) | 現在との差(年) |
|---|---|---|---|
| 0.975%(現在) | 約160,200円 | — | — |
| 1.475%(+0.5%) | 約172,000円 | +約11,700円 | +約14.1万円 |
| 1.975%(+1.0%) | 約184,200円 | +約23,900円 | +約28.7万円 |
| 2.475%(+1.5%) | 約196,900円 | +約36,700円 | +約44.0万円 |
※ 借入5,000万円・返済期間30年・元利均等返済で試算しています。実際の返済額は、金融機関・契約条件により異なります。
金利が1%上がるだけで、年間28万円以上の負担増になります。5年ルールで「今すぐ返済額は変わらない」としても、5年後にまとめて影響が来ます。それをイメージしておくだけで、できる対応がぜんぜん違ってきます。
返済が苦しくなったときの選択肢は、こちらです。
→ 返済が苦しくなったとき——「仲介」と「買取」の違いを先に知っておく
固定金利・フラット35の人は今すぐ影響ある?
結論から言うと、今すぐ返済額は変わりません。固定金利は契約のときに金利が決まっているので、日銀が何をしても返済額はそのままです。ただ、「だから関係ない」と思っていると、あとで困るケースがあります。
| ローンの種類 | 今すぐの影響 | 注意するタイミング |
|---|---|---|
| 全期間固定 | なし | 完済まで影響なし。返済額は変わりません |
| フラット35 | なし | 完済まで影響なし。ただし、借り換えは慎重に |
| 固定期間選択型(10年固定など) | なし | 固定期間が終わったあとに要注意。変動か固定かを選び直すとき、金利が上がっていれば、返済額が一気に増える可能性があります |
Honest Note
「10年固定」の方は、終了の時期を今すぐ確認してほしいです。固定期間が終わると、そのときの金利で再スタートします。長プラも、2026年8月に3.25%まで上がっています。「あと何年で終わるか」を知っているだけで、心の準備と対策が変わります。金消契約書か、銀行のマイページで確認できます。
→ 金利上昇局面ならフラット35が強い理由 幡ヶ谷で中古マンションを買う新常識
「返済がきつくなる前に売る」は正解?
金利上昇のニュースを見て、「今のうちに売ってしまおうか」と考えた方もいると思います。気持ちはわかります。ただ、「金利が上がったから売る」だけで決めるのは、少し待ってほしいです。自分の数字を確認してから動いても、遅くないケースがほとんどです。
金利が上がると、不動産価格はどうなるの?
金利が上がる
住宅ローンを組める人が減る
需要が落ちる
価格に下押しの力がかかる
ただ、「金利が上がったら、すぐ価格が下がる」というほど単純ではありません。都市部や利便性の高いエリアは、需要が底堅く、価格が保たれるケースも多いです。エリアと物件によって、影響の大きさはかなり変わります。
「売る・持つ」どちらが自分に合う?
| 判断ポイント | 売却を検討したい傾向 | 持ち続けてよい傾向 |
|---|---|---|
| 残債と物件価値 | 売却額 > 残債(手残りが出る) | 売却額 < 残債(売っても赤字になる) |
| 月々の返済余力 | 金利上昇でギリギリになる | 多少上がっても払い続けられる |
| 今後の居住予定 | 転居・住み替えを検討中 | 長く住み続ける予定 |
| エリアの需要 | 人口減少が進むエリア | 都市部・利便性の高いエリア |
Honest Note
迷っているなら、「査定だけ」でも動く価値があります。査定は、売却の決定ではありません。「今この物件がいくらで売れるか」を知るだけで、判断の解像度がぐっと上がります。残債と比べて手残りが出るかどうか、まず数字で確認してみましょう。
→ 金利上昇でローンが不安なオーナーへ——早めの売却相談を
→ 幡ヶ谷ベースの売却相談
変動と固定、これから借りる人はどっちを選ぶ?
「変動が得か、固定が安心か」。正直、正解はありません。どちらが向いているかは、家計の余裕と、リスクへの耐性で変わります。「どっちが正解か」より、「自分にどっちが合うか」で考えてほしいです。
5,000万円借りたら、総返済額はどう違う?
| 変動金利(0.975%) | 10年固定(1.8%・仮定) | 全期間固定(2.2%・仮定) | |
|---|---|---|---|
| 月額返済(30年) | 約160,200円 | 約179,800円 | 約189,900円 |
| 変動との月額差 | — | +約19,600円 | +約29,700円 |
| 総返済額 | 約5,769万円 | 約6,475万円 | 約6,835万円 |
| 変動との総額差 | — | +約706万円 | +約1,066万円 |
※ 借入5,000万円・返済期間30年・元利均等返済で試算しています。固定金利は試算用の仮定で、現在の実際の金利ではありません。実際の金利・返済額は、金融機関により異なります。
固定金利が高い分は、「金利が上がらなかったときの安心料」と考えると整理しやすいです。変動が1%以上上がれば、固定との差はどんどん縮まります。
自分に当てはめてみる
| 変動金利が向いている人 | 固定金利が向いている人 |
|---|---|
| 繰り上げ返済を積極的にできる | 毎月の返済額を確定させたい |
| 金利の動きをある程度チェックできる | 共働きだが、一方の収入が不安定 |
| 返済期間を短めにしている | 返済期間が25〜35年と長め |
| 収入に余裕があり、多少の上昇に耐えられる | 家計にギリギリ感がある |
Honest Note
「変動で組んで、上がったら借り換える」は現実的? よく聞く作戦ですが、借り換えには諸費用が数十万円かかります。「金利差が1%以上・残りの期間が10年以上・残債が1,000万円以上」が、損得の分かれ目の目安と言われます。前提が崩れると、思ったより得にならないことがあります。
住み替えを考えている方は、こちらも見てください。
→ 住み替えを検討中の方へ——売り先か買い先か、判断軸を整理
実際に借りた方の事例
幡ヶ谷ベースでお手伝いした、変動金利で借りた方の事例を2つ紹介します。
Case 01 — 変動40年・ペアローン
3行に事前審査を出して、ペアローンを選んだ3LDK
神奈川で賃貸暮らしだったご夫婦(ご主人30代半ば、奥様20代後半)です。駅徒歩14分・新耐震・約75㎡の3LDKを購入しました。3行に事前審査を出し、ローンはペアローンで、変動40年。自己資金は諸費用分のみです。内見は4件でした。
Point事前審査を複数の銀行に出すと、借りられる条件の幅がわかります。
Case 02 — 変動35年・単独・フルローン
家族6人で、フルリノベの3LDKをフルローンで
37歳の会社員の方で、転勤をきっかけに、夫婦と子ども4人の6人家族で住まいを探しました。駅徒歩6分・新耐震・64.80㎡の3LDKを、スケルトンからのフルリノベで購入しています。ローンは単独名義で変動35年、フルローンです。3行に事前審査を出しました。内見は4件に加えて、京王線沿線で3件です。
Point家族が多いほど、返済額と暮らしのバランスを先に決めておくと安心です。
今すぐできること3つ
難しく考えすぎなくて大丈夫です。まず、下の3つだけやってみてください。
01
自分の金利タイプと、適用金利を確認する
銀行のアプリやマイページで、「現在の適用金利」が確認できます。変動か固定か。固定なら、終了の時期はいつか。ここを知るだけで、次に何を考えるべきかが見えてきます。
02
残債と、いまの物件価値を知る
残債は、返済明細や銀行アプリで確認できます。物件価値は、ネットの査定サービスでおおよその目安がわかります。「売れる金額 > 残債」かどうかだけでも見ておくと、いざというときの判断が速くなります。
03
「金利が1%上がったら?」を試算しておく
この記事の表を参考に、月々の返済額がいくら増えるかを、家計と照らし合わせてみてください。備えがあるのとないのでは、判断のスピードが変わります。
まとめ
| 対象 | 今すぐやること |
|---|---|
| 変動金利で返済中 | 金利が+0.5〜1%上がった場合の月額を試算して、家計の許容範囲を確認する |
| 10年固定で返済中 | 固定期間の終了時期を確認して、終了後の金利の選び方に備える |
| 売却を迷っている | 残債と物件価値を知る。査定だけでも動いてみる価値がある |
| これから購入予定 | 変動・固定どちらが家計に合うか、専門家に相談して判断軸を持つ |
※ 本記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の返済計画・借り換え・売却については、金融機関またはファイナンシャルプランナーにご相談ください。金利の数字は、みずほ銀行の公表値(2026年8月時点)をもとにしています。
—— MEMBERSHIP ——
会員登録で、選び方ガイドをプレゼント
登録は無料・3分で完了。ガイドはすぐにお渡しします。
全8ページ
無料プレゼント中
メンバー限定物件
会員だけが見られる物件情報を閲覧できる
毎週木曜配信
新着・成約・価格改定情報をメールでお届け
営業なし
必要な時だけご連絡します
購入ガイド進呈
「間違えない」選び方ガイドを無料プレゼント
Related — ローンの選び方
Related — 売却・住み替えのこと
Related — 買い時・相場のこと
よくある質問
変動金利の返済額は、いつ上がりますか?
多くの金融機関では、金利が上がっても返済額が変わるのは5年ごとです。ただし、契約によって違います。金消契約書で確認してください。
10年固定が終わったら、どうなりますか?
そのときの金利で、再スタートします。変動か固定かを選び直すことになり、金利が上がっていれば返済額が増える可能性があります。終了の時期は、金消契約書か銀行のマイページで確認できます。
今は売るべきですか?
「金利が上がったから売る」だけで決めなくて大丈夫です。残債と物件価値、返済の余力、今後の住まい方の4つで考えてみてください。迷うなら、査定だけでも数字がわかります。
これから借りるなら、変動と固定どちらがいいですか?
正解はありません。家計の余裕と、リスクへの耐性で変わります。表で、自分に当てはまるほうを探してみてください。
—— CONTACT ——
住宅ローン、どれを選べばいい?
変動・固定の選び方から、無理のない借入額の考え方まで。
購入前に、一度相談してみませんか。