「親の実家、将来どうする?」——そう考えたことがある方に、今日は「家族信託」の話をしたいと思います。実は最近、幡ヶ谷エリアでもこのご相談、増えているんです。
Contents
家族信託って何?難しく考えなくて大丈夫です
一言でいうと、「元気なうちに、財産の管理を信頼できる家族に託しておく仕組み」です。名前だけ聞くと難しそうですが、やることはシンプルなんです。
委託者
財産を持つ本人(例:お父様)
受託者
管理を任される家族(例:お子様)
目的
判断能力が下がっても、不動産の管理・売却をスムーズに行うため
「成年後見制度」との違いは?
相続の相談でよく比較されるのが「成年後見制度」です。似ているようで、実はけっこう性格が違います。
| 項目 | 家族信託 | 成年後見制度 |
|---|---|---|
| 始めるタイミング | 判断能力があるうち | 判断能力が低下してから |
| 不動産売却の自由度 | 契約内容に沿って比較的自由 | 家庭裁判所の許可が必要 |
| 財産の使い道 | 委託者の希望を反映しやすい | 本人の利益のためのみ(制限あり) |
| 手続きのスピード | 契約時に決めた通りに動ける | 都度、裁判所の判断が必要 |
成年後見制度そのものの詳しい仕組みは、裁判所の公式ページでも解説されています。気になる方はあわせてご確認ください。
なぜ今、家族信託の相談が増えているのか
理由はシンプルです。「認知症になると、不動産が動かせなくなる」という現実を知る方が増えてきたからだと思います。
銀行口座も、不動産の売買契約も、本人の判断能力がないと結べません。「まだ元気だから大丈夫」と思っていても、いざというときに動けなくなってしまうケース、実は珍しくないんです。
成年後見制度を使う方法もありますが、家庭裁判所の許可が必要で、時間もかかりますし、自由に売却できないケースもあります。2024年から相続登記も義務化されているので、「相続が起きてから考える」のではなく、事前に備える動きが広がっているんだと思います。
家族信託なら、事前に「売却の権限」を受託者に持たせておけます。だからこそ、いざという時にすぐ動けるんです。
実際にあった話|スムーズに売却できたケース
これは、実際に幡ヶ谷ベースでご相談をお受けしたお話です。
お父様がご存命のうちに、家族信託を設定されていたご家族がいらっしゃいました。委託者はお父様、受託者は息子様。判断能力が落ちる前に、しっかり契約を交わされていたんです。
そして実際にお父様が亡くなられたとき——相続の手続きを待つことなく、すでに息子様の権限で動ける状態だったので、驚くほどスムーズに売却まで進みました。
幡ヶ谷ベース 売却相談実績より
もし家族信託がなかったら、どうなっていたでしょうか。おそらく、遺産分割協議や相続登記の手続きを終えてからでないと売却に進めず、数ヶ月〜半年ほど余計に時間がかかっていたと思います。相続してからマンションを売却するまでの流れは、思っている以上に手順が多いんです。
「備えていたかどうか」で、これだけ差が出るんだな、というのを目の当たりにした案件でした。
家族信託でできること・できないこと
いいことばかりに見える家族信託ですが、もちろん万能ではありません。正直にお伝えします。
できること
- 判断能力が低下した後も、不動産の管理・売却ができる
- 委託者の希望に沿った資産の使い道を決められる
- 遺言のように、次の承継先まで指定できる(数次相続の対策)
できない・注意点
- 相続税・譲渡所得税の節税効果が自動でつくわけではない
- 契約書の作成には、司法書士など専門家のサポートがほぼ必須
- 受託者になる家族との信頼関係が大前提になる
家族信託の始め方|何から相談すればいいか
「よさそうなのはわかったけど、何から始めれば?」という方のために、大まかな流れをまとめました。
01
家族で話し合う
誰が受託者になるか、何のために信託するのか、目的を家族全員で共有します。
02
専門家に相談し、契約書を作成
司法書士・弁護士に依頼し、信託契約書を作成します。ここが一番大事な工程です。
03
信託不動産の登記変更
対象の不動産について、信託登記の手続きを行います。
04
信託口座の開設(必要に応じて)
財産管理用の口座を、金融機関で開設するケースもあります。
幡ヶ谷ベースでも、提携している司法書士・税理士と連携しながら、家族信託を含めた相続・売却のご相談をお受けしています。相続不動産の税金控除や売却のコツについても、あわせてご案内できます。
よくある質問
家族信託の費用はどれくらいかかりますか?
財産の内容や規模によりますが、司法書士報酬・登録免許税などで数十万円が目安です。専門家によって見積もりが変わるので、複数に相談してみるのをおすすめします。
兄弟が複数いる場合、家族信託は組めますか?
もちろん可能です。ただし、他の相続人との認識のズレがトラブルの元になりやすいので、事前の話し合いを丁寧に行うことが大切です。
信託した不動産、売却の主導権は誰にありますか?
契約内容によりますが、受託者(財産を託された家族)が売却手続きを進められるよう設計するのが一般的です。
「まだ元気だから」ではなく「元気なうちに」
家族信託は、判断能力が落ちてからでは組めません。「うちはまだ大丈夫」——そう思っている今この瞬間が、実は一番いいタイミングなんです。
幡ヶ谷ベースでは、実際の成約事例もふまえながら、家族信託を含めた相続・売却のご相談を承っています。少しでも気になったら、まずはお気軽にお声がけください。